2/22(月)急な面談
今僕が所属しているのは、教育学部の心理学のコース。
学部の間は心理学を勉強して、大学院の修士課程からは生涯教育学の研究室に移って、そっちで研究者としてやっていくつもりです。
今日はその生涯教育学の研究室の卒論発表会。
僕らの1年先輩の卒論の発表と感想、僕達に向けての「こんなところを来年は注意したほうがいいよ」というメッセージを聞きにいきます。
思わぬメール
ところが、この日別の用事が急に入りました。
それは、生涯教育学の先生からの呼び出し。
用事が何かはメールには書かれていなかったのですが、短く済む話じゃないけどとりあえず卒論発表会の日にも話しましょう、とのこと。
あんまりいい話じゃないような気がします。
ベストのケースは、アルバイトの紹介。
一番ありえそうなのは、卒論に本格的に取り組む前に、春休み中に読んでおくべき本の紹介。
最悪なケースは、やっぱりうちでは面倒見られないよ、という話。
とりあえず身だしなみだけはちゃんとして行きます。
そっちか…
卒論発表会は1時間半ほどで終了。
今年卒業する先輩は3人だけだし、内容はおおかたこれまでのゼミでも聞いているので、まあこんなもんです。
記念写真をとって、みんなは打ち上げの会場へ。
先生はその日出張だったらしく、記念写真のときにやっと来られました。
そこで呼ばれて、先生の部屋へ。
6人がけのテーブルの長い辺をはさんで、先生と対面。
先生が重たい感じで口を開いたので嫌な感じがしたのです。
お話の内容は、「少なくとも修士課程までは、心理学の研究室で勉強したほうがいいと思う」ということでした。
嫌な予感が的中した形です。
心配されたのはとにかく卒業後に仕事にありつけるかどうかということ。
オーバードクターでもいいから…というのなら別だけど、年齢のこともあるし家族もいるし、そうはいかないでしょうと。
教員養成課程のある大学の講師の口は限られていて、非常勤はそんなにポストがない。
いまドクターの先輩たちもなかなか苦労されているそうです。
心理学のコースって、文系学部の中にはありますが、限りなく理系に近いことをやっています。
そのせいもあって、心理学のコースに入るには厳しい条件がつきます。
心理学系の必修単位をとっていないといけないし、昔は試験があったことも。
それなら、せっかくいま心理学のコースにいるのだから、もう少し専門性を磨いたらどうかと。
生涯教育は博士課程から入っても勉強のやりようはあるけど、逆は無理だそう。
3日間の猶予
想像していたよりも、仕事を手にするのは難しいようです。
将来の研究に必要な心理学の知識とスキルをあと1年で習得する、というのが無理なのもわかってきたところ。
でも、「じゃあ心理学の研究室に進みます」と即答はできませんでした。
認知心理学は、実験で仮説を実証するタイプの研究をする研究者が多い分野です。
僕みたいに、調査で仮説生成をするようなアプローチの研究者の居場所があるかどうかすごく不安。
ちなみに今年一年研究法の授業を受けてきた高等教育の分野は、アプローチはすごく近いけど、僕のターゲットは専門職教育なので門外漢扱い。
学問の世界で誰もやっていないポジションを狙おうとすると、それを養成するコースがない。
わかってはいたのですが、具体的にどんな困難があるのかはイメージしきれていませんでした。
どこの研究室に行っても異質な存在になるんだなぁ。
どこかに軸足をおかないといけないのなら、研究法とテーマのバリエーションが豊富な生涯教育の分野が居心地良かったのだけど。
自分が必要としない研究法のトレーニングを2年間受けることになるとしたら、それはつらい。
とりあえず、3日間の猶予をもらいました。
25日にもういちど先生と面談をして、進路を決めることにします。